本日は通信状態が非常に悪く、4回も切れてしまいました。荻田の声はこちらにほぼ届いているのですが、こちらからの声は全くと言っていいほど聞こえていないとのこと。それでも聞き取れた内容からまとめると、歩行距離は27.5kmで標高は2690m地点。天気がパッとせず気温も−17度と高めで、湿度も高く雪深いとのこと。通信状態もありますが、声も確かにお疲れの様子でした。
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最近どうも天気がスキっとせず、背後の北側から重苦しい雲が氷床を上がってくる。気温も高く、ここまで標高が上がってくればもっと冷え込むはずだがなかなか下がらない。北から湿気を帯びた空気が流れてきているからか、積雪が多くて足元が柔らかくとても疲れる。それでも順調に南極点に向けて進んでいます。
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この日は新たな画像も届きませんでしたので、先日送られて来たものと同じものを使わせていただいています。申し訳ございません。
コンディションが悪い中でも、ペースを落とさず前進出来ていることには安心しました。我々の感覚からすると「北風」=「寒い」ですが、南極の現在荻田がいる場所からすると「北風」=「海側から吹いて来る湿った風」、つまり暖かい風ということになります。
最後に長くなりますが、先日のミニクイズの解答が本人から届きましたので掲載します。
解説はこちらも参考に → https://blogs.yahoo.co.jp/ogita_exp/36599941.html
【荻田より】
さて、先日の「いま何時?」の答えですが、まずこの写真で見るべきは①東西南北の把握②太陽がどこにあるか?の2点です。
南極点に向けて歩いて振り返っているので、写真の奥が北、右が東、左が西、背後が南、ということ。で、いま太陽がどこにあるか?は、影の向きで分かります。写真左斜め奥、つまり北西です。太陽が北西に来るのが何時か?を考える必要があります。
ここで最大の問題となるのが、実は「北半球と南半球では太陽の動く周り方が逆になる」ということ。北半球では東から太陽が昇ると南の空を廻って西へ進みますが、南半球では東から北の空を進んで西へ進みます。太陽の動きが北半球では時計回りである一方、南半球では反時計回りなんです。
北半球ではお昼に南に来る太陽が、南半球ではお昼に北に来ます。
では、この写真を改めて見ると、北西に太陽があるということは、お昼の北からさらに西へ進んだ時刻、つまり午後であることが分かります。午後の選択肢は午後3時と午後6時があります。地球は一日24時間かけて360度まわります。地球から見た太陽は、24時間かけて360度を回るので、1時間毎に角度が15度動きます。もしこの写真が午後6時であるとしたら、お昼から6時間進むと、それは90度となりちょうど真西にあるはず。真西にあれば影の向きは真横を向くはずが、斜めを向いている、ということは、残された選択肢の「午後3時」が正解になります。
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永沼陽一 (土曜日, 30 12月 2017 15:41)
通信状態、コンディションも悪いみたいですが明日も頑張って下さい。
伊勢屋 (日曜日, 31 12月 2017 08:59)
状態注視❢
頑張れ。