この日も特に変わったことは無く、順調に27.6km前進。中間地点まであと24kmの地点まで来ました。本人は「疲れていない」と言っていましたが、電話口から若干の疲労感のようなものを感じました。この日歩いたルートにいつもよりも神経を使ったからかな、とあくまで私の推測ですが、そう感じました。
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いよいよ中間地点のティール山脈麓まで、あと24km。スタートから明日で一カ月。案外あっと言う間に時間が経った印象だ。
昨日、進行方向右手、数キロ先の西側の高くなった氷床の斜面に筋状の模様を見た。何かよく分からずカメラで写真を撮り、後から拡大してみると、巨大なクレバスが数本走っているのが分かった。事前にその地点にはクレバス帯があると聞いていたので、その東側を歩いて来た。まだ氷床の上にもクレバス帯があるので、この先も注意して進んで行きます。
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あくまで北極と比べてと言う点では、南極の方が精神的には楽かもしれません。しかし北極ほどでは無いにせよ、危険はたくさん転がっています。ゼロで無い以上、常に頭のどこかで「起こり得る危険」のことは考えておかなければなりません。ここまでとても順調に進んで来ましたが、「今いる場所は、極地なんだ」と私自身が再認識した日になりました。
おそらくこのペースなら、明日の定時連絡では「ティール山脈到達」の報を聞かれると思います。ちょっと気になるのは、夕方から風が出て来て、薄い雲が広がって来たと言うこと。早く到達したいとは思いますが、くれぐれも無理はしないように願っています。
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永沼陽一 (土曜日, 16 12月 2017 17:55)
極地何が起こるかわかりませんね!中間地点まであと24㎞頑張ってください!
ユウマ、シュンスケ (土曜日, 16 12月 2017 21:35)
絶対に落ちないように気を付けてください!安全第一です。がんばれ荻ちゃん。
第57次日本南極地域観測隊員 (日曜日, 17 12月 2017 10:06)
クレバスが現れてきましたか。山が近づいてきた印ですね。
今回の冒険の山場に差し掛かっているところだと思います。
ご無事の通過をお祈りします。